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福井の探鳥地  052 花立峠・越知山


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見どころ
春秋の渡りの時期は日本海を渡ってきた大群に出会える場所で、種数や個体数の多さでは県内有数だ。広葉樹の山道では留鳥に加えて夏鳥と冬鳥の交差点でもあり、大陸からの大移動を体感できる。
おすすめポイント
@峠から山道に入るとブナやミズナラの森、カエデ類などの広葉樹林が広がりヤマガラやシジュウカラ、アオゲラ、ヤマドリなどが見られる。10月末頃には冬鳥の渡りを迎え、葉の落ちた木々にウソやアトリ・マヒワ、コガラなどが、林床にはアオジやウグイス、シロハラなどが見られる。
A峠から40分程で展望台に着く。ここで腰を下ろしじっくり観察すると、時には猛禽類を、冬鳥ならミヤマホオジロやヒガラ、アトリ、ベニマシコなどが、採食したり羽を休めたりしている姿が見られる。
Bさらに15分程で越知神社に着く。ここではブナやトチなどが社叢林として保存されていて、夏鳥の繁殖には格好の場所。神社の近くではミソサザイが、ブナやモミの木ではオオルリやヒガラ、キビタキ、クロツグミなどがさえずり、辺りにキツツキ類のドラミングが響きわたる。
よく見られる鳥
通年:カケス、ウグイス、アカゲラ、アオゲラ、ヤマドリ、ヒガラ、シジュウカラ
渡り:メボソムシクイ、サシバ、エゾビタキ、コマドリ、コルリ
初夏:オオルリ、キビタキ、クロツグミ、ミソサザイ
晩秋:ツグミ、シロハラ、アオジ、カシラダカ、アトリ、ミヤマホオジロ、ルリビタキ
フィールドノート
アップダウンの少ない山道。ゆっくり歩くといろいろな出会いがある。晩秋の落葉後は枝先まで見通せておすすめ。近くにある環境省渡り鳥一級観測ステーションではバンディング調査をしており、オオコノハズク、ヤマシギ、ハリオアマツバメ等、希少種も記録されている。
道草メモ
西部林道をそのまま南進すると厨城山や矢良巣岳などに通じる。渡り鳥の観察ポイント。近くに「越前陶芸村」「福井総合植物園」があり「悠久ロマンの杜」は宿泊もできる。