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福井の探鳥地  078 気比の松原


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見どころ
日本三大松原のひとつで、観光地としても有名な気比の松原は、繁殖や越冬、渡りの途中で立ち寄る野鳥を観察できるスポットである。水辺・平地・林にいる多くの種類を観察できる。
おすすめポイント
地点① 春は4~5月、秋は7~9月にかけて、渡りのシギやチドリが見られる。秋から冬は、カモメ類・カモ類も多数観察できる。春の沖合には、オオハムがいることがある。寒くなってくると、付近の道路で、ハシボソガラスがくるみを割って食べる行動が観察でき、おもしろい。
地点② 冬場に咲くツバキの蜜をメジロ、ウグイス、ヒヨドリが吸いにやってくる。公園付近の水場を目当てに小鳥が下りてくることもある。
地点③ マツの樹上にマツグミ(ヤドリギの仲間)が寄生しており、実が熟する4月ごろにレンジャクが食べにやってくる。
地点④ 背の低いマツ群や常緑樹の茂みが多い、冬のおすすめ観察スポットである。マヒワやトリの群れがあちこち移動し、樹上にはカラ類やキクイタダキ、地面近くにはシロハラ、トラツグミ、ルリビタキ、ビンズイなどが採餌している。積雪時が特に観察しやすい。
地点⑤ 10月ごろから河口付近にカモなどの水鳥がやってくる。冬は沖合のカイツブリ類の群れに、ミミカイツブリやアカエリカイツブリが混ざっていないか、探すのも面白い。
よく見られる鳥
通年:カラ類 メジロ エナガ ウグイス カワラヒワ ホオジロ キジバト ミサゴ ハヤブサ 
   ウミネコ カワウ アオサギ カルガモ コチドリ(冬除く) イソシギ
渡り(春):キビタキ コサメビタキ ムシクイ類 レンジャク類 トウネン チュウシャクシギ
   キアシシギ シロチドリ
渡り(秋):ソリハシシギ トウネン シロチドリ ユリカモメ ズグロカモメ ムシクイ類
冬:カンムリカイツブリ ハジロカイツブリ カモ類 カモメ類 ハイタカ ツグミ類 ルリビタキ
  ビンズイ アオジ ミソサザイ キクイタダキ マヒワ アトリ
フィールドノート
一周りすると2〜3キロあるが、平坦な道で歩きやすい。夏季の日中は海水浴のため駐車場が有料になる。松林内はウルシ類(とくにツタウルシ)が多いので注意が必要である。ワライカモメ・オオアジサシ・ビロードキンクロ・キマユムシクイなどの記録がある。
道草メモ
気比の松原は海水浴場としても有名であり、県外からも多くの人が訪れる。松原から海を望むと、半島側に「北陸のハワイ」とうたわれる『水島』が見える。夏の期間に色ヶ浜から船で行くことができる無人島で、透明な青い海と白い砂が美しい人気のビーチである。