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福井の探鳥地  084 中山カヤ田


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見どころ
ヨシやガマなどが茂るカヤ田には湿地を好む野鳥や昆虫類が多く生息しており、周囲の歩道および木道からすぐ近くで出会うことができ、雑木林の野鳥と一緒に里地の豊かさも体感できる。
おすすめポイント
三方東部浄化センターの駐車場から山沿いの道を進むとカヤ田の中に木道があり、とても身近な環境で野鳥を探すことができる。特に冬枯れになったカヤ田では、ホオジロやカシラダカの他に普通はあまり見られないオオジュリンやホオアカなどのホオジロ類に出会える可能性が高い。またべニマシコやシメなどのアトリ類もじっくりと観察したい。
カヤ田の中央部にある池には多くのカモ類が集まっていて以前はトモエガモの群れが飛来したこともある。またノネズミを狙う猛禽類やトラフズクにも出会える可能性もあり、冬期の楽しみとなっている。標識調査ではアリスイやノジコなど稀な記録もあり、この湿地の重要性が伺える。しかし、このど真ん中に舞鶴若狭自動車道の建設され、貴重な環境の変遷に十分な注意が必要である。
よく見られる鳥
通年:ホオジロ、イカル、ウグイス、カラ類、ヒヨドリ、エナガ、メジロ
初夏:オオヨシキリ、ヤブサメ、センダイムシクイ、キビタキ、サンショウクイ
晩秋〜早春:カシラダカ、オオジュリン、ホオアカ、アオジ、ミヤマホオジロ、ベニマシコ、
   アトリ、シメ、ノスリ、ツグミ、シロハラ
フィールドノート
標識調査ではアリスイが幾度か確認され、ノジコ、シマセンニュウ、ノゴマ、ビンズイなどの記録もある。冬にはトラフズク、ノスリなどの記録もある。
道草メモ
三方湖畔に建設された「年縞博物館」には水月湖から採取した7万年分の年縞がある。この年縞は考古学や地質学における「世界標準のものさし」として、年代測定の精度を従来より飛躍的に高め注目を集めている。また、 若狭町の「若狭三方縄文博物館」では鳥浜貝塚で出土した資料が展示されている。いずれも一見の価値がある。