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福井の探鳥地  088 若狭幹線林道


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見どころ
海岸に近い林道は常緑樹と落葉樹が混合し変化に富んだ環境で、特に春秋の渡りの時期には欠かせない探鳥地だ。晴天の日には遠く丹後半島から敦賀半島までのリアス式海岸の風景も一緒に楽しみたい。
おすすめポイント
早春の海岸沿いの林は、ツバキなどの花の蜜を吸いに集まるメジロやヒヨドリの群れが見られ、点在する桜やウワミズザクラなど季節の変化とともに咲く花々も楽しめる。これらに混じってシジュウカラやヤマガラなどが近くで見られるのも海岸線の良さだ。初夏にはキビタキやオオルリ・クロツグミ・サンコウチョウなどの囀りが響く。 しかし、なんと言ってもこの場所の主役は渡りの鳥たちであろう。 春先は、県下でもいち早く夏鳥が採餌しながら通り過ぎていく。ヒヨドリが一塊になって飛び出す瞬間が見られるのも海岸線の林道ならではの出会いだ。夏の終わりには、サンショウクイの群れが稜線沿いに西へ向かう。その後はタカの渡りだ。サシバやハチクマなどに混じって飛び去るハリオアマツバメの風切り音は観る者の鼓動を高くする。観察できるタカの数はそれほど多くないが、運が良ければ海をバックに林道下の海岸線から這い上がって上昇する勇姿を比較的近くで見ることができる。
よく見られる鳥
通年:メジロ、ヒヨドリ、ホオジロ、ヤマガラ、ウグイス、アカゲラ、アオゲラ、コゲラ
渡り:サシバ、ハチクマ、エゾビタキ、コサメビタキ、メボソムシクイ、ヒヨドリ
初夏:ツツドリ、キビタキ、オオルリ、センダイムシクイ、クロツグミ、ヤブサメ
晩秋:アトリ、ジョウビタキ、マヒワ、ツグミ、シロハラ、ルリビタキ
フィールドノート
渡りの季節には、ハチクマやサシバに加え、時にはマガンやハクチョウの渡りが見られることも。珍しい猛禽が現れることも有り、貴重な探鳥地である。
道草メモ
小浜方面に足を延ばして「エンゼルライン」や小浜市の食文化館「御食国若狭おばま食文化館愛称マーメイドプラザ」(0770-53-1000)などに立ち寄るのも良い。 三方方面では、道の駅三方五湖があり、自然観察棟が併設されている。福井県立海浜自然センターもお薦めスポットである。